アニメはなまる幼稚園からはや10年。
「劇場版ダブルオー作ってるはずなのに地上波アニメの監督もやるってどういうこと!?」と当時の私は水島監督のバイタリティに驚かされたものです。
作風から何からガンダム00とは全く違う本作ですが、アニメ放送から10周年という節目の年に少しばかり思い出話をしたいと思います。
というか放送が2010年の1月からなので、もうじき11周年という結構ギリギリのタイミングなのですが。
あと来年はUN-GO10周年というメモリアルイヤーで「本当に働き者な水島精二」の印象が拭えません。
就寝前のホットミルクのような作風
<あらすじ>
新人保育士の土田先生はゲームのし過ぎで入園式に遅刻。
その道すがら、ひとりの園児・杏と運命的な出会いを果たし恋の歯車は回り始める。
杏の友人である柊(ひーちゃん)・小梅を巻き込んで今日もはなまる幼稚園は大騒ぎ。
当時を振り返るために久しぶりにBlu-rayを棚から取り出しました。
上の方でも言いましたが「気を抜いたらすぐ人が死ぬ」作風のダブルオーと異なり「園児の色恋沙汰と冒険の日々」を細やかに描いた誰も死なないし基本悪人などいない心温まる世界観です。
主人公である土田先生が時々社会人なりたてらしい失態をして叱られるところで胸が痛むくらいですか。
あの恥ずかしい感じは昔を思い出してつらくなります。
それはそうと登場する園児達もおませだったり生意気だったりしつつも全員素直なので観ていて心もサッパリします。
たとえば第二話の「はなまるな天才」に登場する年長組のけんじくんは知識でひーちゃんに敗北して以来何かと対抗心を燃やします。
しかしあるアクシデントを彼女に救われて以来己の小ささを認めてひーちゃんを師匠と仰ぐようになりますが、これがいかに難しいことか。
大人ならともかく子供の一歳差ってめちゃめちゃデカいから普通は年下の女の子を師匠と呼ぶことにすんごい抵抗あると思うんですけどそこを乗り越えちゃうんですよね。
そういうところに素直にすごいと思えて割と好きなエピソードです。
あと結構好きなのは第三話の「はなまるな三角関係」。
杏ちゃんの恋のライバル・綺麗で優しくてボインの山本先生と土田先生をめぐって張り合う回。
山本先生を自分よりも優れた女性だと認めて土田先生を諦めそうになる杏ちゃんを山本先生が励ますところで不思議な友情というか優しい世界に胸がいっぱいになる名シーンでした。
そして山本先生の「そーだぞー」にやられた人も多かったのではないでしょうか。
一応深夜アニメだったので山本先生サービス要員も兼ねてましたし。
幼稚園児は恋に遊びに大忙し
危ないところを助けられたことがきっかけで土田先生を愛してしまった杏ちゃん。
それをサポートする母親・高校在学中に教師の子を身籠り結婚までこぎつけた桜さん。
「なんとしてもふたりを結婚させてあげる」と実績を持つ人が笑いながら言うのがとても怖い。
歴史は繰り返すのか、それとも山本先生とのロマンスが成就するのかという先の分からない三角関係も見どころのひとつでした。
原作終了前にアニメは全十二話で完結したので恋の行方は定まりませんでしたが。
水島監督、原作が終わってない原作のアニメ任されるの多いな。
主役の杏ちゃんの友達であるひーちゃんや小梅ちゃんにもロマンス的なストーリーがありますので、彼女達の心の成長を見届けるのも楽しみ方のひとつでしたね。
「抱いて」はどうかと思うけど。
毎回特殊エンディング
これは今観ても凝ってるなあと思う。
リアルタイムでは実は二話から観始めたのですが、EDの時間帯になって「何が始まったのこれ」と戸惑うスペースオペラ調。
歌自体もなんか演劇っぽかったですね。
この曲で監督は高垣彩陽さんの歌唱力に感激したらしいのですが歌というか本当にオペラというか。
押し入れを探ってみましたが、エンディングを集めたCDとかも買ってました。
本編がファンシーなカラーだったせいか、妙に前衛的な色遣いのEDが多かったように思います。
エンディングまでが本編という考え方も出来るでしょうかね。
ダブルオー出演者多くない?
いやいや、そんな多くないでしょう。
まず主役の杏ちゃんがリューミンたん役の真堂圭さんでしょ。
ひーちゃんがフェルト役の高垣彩陽さんでしょ。
杏ちゃんのママの桜さんがスメラギさん役の本名陽子さんでしょ。
年中組のまもる君がクリスティナ役の佐藤有世さんでしょ。
メインヒロイン山本先生の妹の真弓ちゃんがルイス役の斎藤千和さんでしょ。
保育士の西風先生がマリナ役の恒松あゆみさんでしょ。
同じく保育士の水主川先生がソーマ役の小笠原亜里沙さんでしょ。
ひーちゃんパパがヨハ兄役の小西克幸さんでしょ。
大人気アニメ「ぱんだねこ」の作者である花丸先生は劇場版で連邦士官役の遊佐浩二さんでしょ。
土田先生の妹のさつきちゃんは劇場版で「映画ソレスタルビーイング」の感想を言いながら(この映画って事実を元に云々)出て来た女子役の廣田詩夢さんでしょ。
めっちゃおるやんけ。
ウィキペディア見ながら確認していったけど思ったより多かった。
確かに放送時期が近かったとは言えこれほどとは。
余談ですがアニオリキャラの西風先生と水主川先生は後日漫画版に逆輸入されており、原作者である勇人先生のフットワークの軽さを感じさせます。
おっとりとした気分になりたい時に観たいアニメ
久々に観たらすごい優しい気分になりました。
確かどこかにラジオCDも残してるはずなので、色々と懐かしんでみたいと思います。
10周年はあと25日ほどありますのでね。